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岡田哲也さんの遊びを見つけるおもちゃセミナー開催レポート

 1月14日は「遊びを見つけるおもちゃセミナー」がイーブルなごやにて開催されました。講師は東京おもちゃ美術館ディレクターであり、おもちゃコンサルタントである岡田哲也さんが務めます。岡田さんは全国であそびを使ったあそびの研究・実践を行っており、駒沢女子短期大学非常勤講師を務める傍らNHKEテレ『まいにちスクスク』に出演されるなど幅広い活躍をされています。

 参加者は12名。初めて岡田さんのセミナーを受けられる方も何人かいらっしゃいました。

今回は「絵本とおもちゃ」のワークショップの後、LaQブロックの遊びについて講演していただきます。とても楽しみです。

 

 岡田さんのワークショップの大きなテーマは、ひとつのおもちゃでいろんな遊び方をしよう!遊びを広げよう、というものです。そして毎年テーマを決めてらっしゃるらしく、去年は「絵本」、今年は「ブロック」だそうです。絵本を読むことでおもちゃの世界が広げられるのではないか、と考えられています。

 

最初の絵本ははやしあきこ著「でてこいでてこい」。(福音館書店)

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「でてこい、でてこい」と言うと、赤青黄などの色と丸三角のようなパターンからシルエットで動物が飛び出してきます。次のページをめくった時にどんな動物が出てくるのかかしら?と想像するのが楽しい絵本です。「でてこい でてこい」という言葉がとても印象的ですね。さすが絵本作家の方が考えられていることだけあって、口ずさみやすく親しみやすいフレーズです。

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 さて、この絵本のそばにあると面白いおもちゃはどんなおもちゃでしょう?

岡田さんが見せてくださったのはこんな木のおもちゃ。

「でてこい、でてこい」と言うと一匹の動物が出てきます。

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 手が長くてしっぽも長い。おサルさんでしょうか。

そして、おサルさんをさよならしてもう一度

「でてこい でてこい」と言います。すると…

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 首が長くて、長い足。それにふかふかの羽毛。ダチョウですね!

実はこの二つの動物、おなじシルエットで出来ているのです!驚き!

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遊プランの
増池誠史さんデザイン「2way-animal」というおもちゃです。

向きと表裏を変えることで全く違う動物に変身するユニークな一品です。他にも色々な種類がお店にはあります。

ポイントは目の位置が違うことです。人間は目の位置があるところを頭であると認識しやすいのですね。三つの点が集まったところを見ると顔だと認識するというシミュラクラ現象を利用しています。

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このように「でてこい でてこい」という絵本の中の言葉をおもちゃの世界に持ってくるだけで、おもちゃへのワクワク感が増すと思います。「でてこい でてこい」というフレーズを使うことでおもちゃの登場のさせ方にも幅が出てきますね。


次に出して頂いたのはニック社の「大工さん」というおもちゃ。

 

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黄色い枠付の穴からペグをハンマーで叩き込むと、横にあいた穴から別のペグが飛び出してきます。子供たちにとってはなんとも不思議な光景です。叩くことを何度も繰り返し楽しめる子どもに大人気のおもちゃです。

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岡田さん曰く、こちらのおもちゃは東京おもちゃ美術では「親泣かせのおもちゃ」と呼ばれています。大工さんはおもちゃ美術館に入って最初の部屋に設置されています。すると子どもたちは一生懸命遊ぶわけです。頑張って叩くとスポンとまた別のペグが出てくる。自分の頑張りにおもちゃが応えてくれるので子どもたちは嬉しくてたまらない。何度も何度も繰り返し遊びます。ですので、中々子どもが最初の部屋から動いてくれず、せっかくおもちゃ美術館に来たのだから色々楽しみたいお母さんは困ってしまう、ので親泣かせという訳です。


 さて、このおもちゃで困ることと言えば、子どもが思い切り叩きすぎてしまう、ということ。力加減がまだよくわからない子どもたちは心配するほど思い切り叩くときがままあります。そんな時どのように声をかけますか?

しかし、優しくと言われてもどの程度が優しくの程度なのか子どもにはわかりにくいでしょう。

そこで今回の絵本、間所ひさこ・作/とりごえまり・絵の「とんとんとん」(フレーベル館)が役立ちます。 

 

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リスちゃんが朝目覚めると、とんとんとん、という音が外から聞こえてきます。外に出てみたリスちゃんは色々なとんとんとんに出会います。

この絵本を通してとんとんとん、という言葉の軽やかさや強さが子どもにも共通認識できるはずです。

例えば、「おばあちゃんの肩を叩くぐらいの強さで叩いて?」と言えばあまりに強く叩きつけようとは思わないでしょう。 

最後の絵本は中川 ひろたか作 斉藤美春写真「ぼくの手 わたしの手」(保育社)

職人さんの手、お母さんの手、あかちゃんの手、ゴリラの手。この絵本にはたくさんの「手の写真」が登場します。

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あやとりや積み木で「あそぶ手」。お箸を持ったり、ボタンを付けたり、絵を描くのに「つかう手」。手は色々な役割を果たします。そんな手を使ったゲームを体験させて頂きました。

000936_001.jpg 000936_002.jpg 二人一組のペアとなり、背中に指でなぞって図形を当ててもらうゲームです。 それだけなのですが、図形の中には言葉では表しづらいものもあり、大人同士でも大盛り上がり!程よい難易度です。良い所は、合っても間違っていても面白いということです。それってとても大切なことで、世界は合ってる間違ってるの二択だけでは無いんだよ、ということを教えてくれます。
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書くという行為は単純ですが、書く場所を変えたり、書く内容を変えたりすると難易度が変わり、遊びはどんどん発展します。書き順を変えてもいいですし、空中に書いてもいいのです。一つの遊びを見つけたら、それを易しくもできるし、難しくもできます。それこそが遊べる年齢も変わりますし、遊びを広げることに他なりません。遊び方を思いついたらどんどん試してみてください。 

『触楽入門――はじめて世界に触れるときのように』(朝日出版社)という本がこの遊びのヒントとなったそうです。この本は遊びに関する本ではありませんが、人間の五感の中でも触覚に注目し、触覚が人間の暮らしにどのような影響を及ぼしているか専門家の視点から解説した本です。触覚はあまりに当たり前の感覚であるが故にとても大事なものであるという実感が沸きにくいものですが、このゲームでわかるように触覚が与えてくれる情報量というものはとても多いのです。

 例えば、昨今VR技術がとても進歩してきており、以前見た映像では、鷹が飛んできて、腕に止まると同時に、腕に装着した機器から重みの刺激を発生させることによって、実際に鷹が止まっているかのような感覚を生み出す研究が進んでいるそうです。また、VR酔いというものがありますが、これはVRの自分が見ている映像と触覚が異なるためにその感覚のズレで酔ってしまうという現象です。

ですので、今は三半規管に電気刺激を与えることによりそのズレを解消する実験も行われているそうです。人間がそこに物があると感じるためには、重さを感じる(触覚)ことや、匂い(嗅覚)であったり、音が聴こえる(聴覚)ことなど五感の統合によって感じています。しかし、これからの時代それが機会で再現できるようになってきます。そう考えていくと不思議ですね 

岡田さんがおっしゃるには、以前とある作家さんに教えられたのは、絵本作家の皆さんはとても丁寧に、丁寧に言葉を選んで絵本を作っている、ものすごく考えて作られているということです。何度も何度も読み込んでいく内に新しい発見、わからなかった部分がわかるようになってきます。なので、絵本を大切にしてください、と教わりました。

これはおもちゃにも言えることだと思います。遊びこむことで段々わかることもあるでしょう。絵本のようにおもちゃも遊びこむことで新しい遊び方ですとか、遊びの広がりがみえてきます。是非おもちゃで遊ぶ際にこのおもちゃの傍にどんな絵本があればいいのか考えてみてください。そうすると今まで気づかなかった、見向きもしなかった遊びに出会えるきっかけになるのかなと思います。

アイスブレイクにアミーゴ社「よくみてごらん?」の面白い遊び方についても教えてもらえました。

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1枚のカードの裏表にその描かれたものが変化して姿が描かれています。元々のルールは複数枚並べて、目を閉じている間に1枚ひっくり返してもらい、どれが変わってか当てる間違い探しゲームなのですが、今回はこの遊びではなくもっと小さい子から遊べる遊び方です。間違い探しをするためにはその前のカードを覚えておくという記憶力が必要です。では記憶力を使わずに遊ぶにはどうしたらいいか。それは「この後どうなる?」という遊び方です。

宝箱が書かれているカードを見せて、この後どうなる?と予想させます。中には何が入っているだろう?金塊かな?それとも財宝?いやもしかしたらオバケかも。そうやって想像力を膨らますコミュニケーションゲームとして遊べば、小さい子から遊べますね。岡田さんは目の前の子どもに合わせて遊び方を変化させることを遊びのアレンジ力と呼んでいます。
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最後はLaQで遊びます。 世には色々なブロックがあります。レゴブロック、ダイヤブロックなどなど。ではLaQの特徴と形はどうでしょうか?積み上げるタイプのもではなく、くっつくタイプであり、しなる、運べるなど特徴があります。 接着する、はめる、組む…人間が組み立てるやくっつけるという技術は大きく分けると9種類あるそうです。 L字に組み立てて、丸型を繋げて…何ができるのでしょう?
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皆が作った車をくっつけて電車ができました! 20180119223305238.jpg 20180119223258875.jpg 


全て繋げると、立体的で美しい作品に! 20180119223308739.jpg 20180119223312099.jpg 

ブロック遊びは自分の想いを形にできるおもちゃなのだと思います。 しかし、そのためにはブロックの形や特徴を知ることが重要です。 また、ブロック遊びの中で何か目標を目指すだけでなく、その過程でこれはあれみたいだね、こういう風にも見える、と遊びを展開することも想いを形にする力をつけるためにもしてあげると面白いのではと考えています。 是非参考にしてみてください。

 岡田先生、ありがとうございました!
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お待たせしました

半年以上更新されないままでしたね。 

お待たせしました。

毎日チェックされていた方も中にはおられたかもしれませんね。

これからは ちょっとずつ過去も交えながら投稿できたらなあと思います。

どうぞ よろしくお願いします。
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とうかいグッド・トイ委員会

Author:とうかいグッド・トイ委員会
認定NPO法人日本グッド・トイ委員会の東海支部のブログです。
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